無職男の冒険譚

無職な中年男が人生を変えようと奮闘する日記

昔、詐欺にあいそうになった話 ~無料(タダ)より高いものはない~

f:id:lock-a:20170412212506j:plain

 

唐突にこんな話を始めたのは、先日こんな記事を見つけたからである。

 

toyokeizai.net

 

上記については恐らく詐欺ではないのだが、実際はグレーなものではないだろうか。記事にも書いてあるとおり、まさに、

 無料(タダ)より高いものはない

という教訓になるような実例だ。

 

私も「タダより高いものはない」という教訓を過去に身をもって思い知りそうなった体験があった。

タイトルに書いてある通り、詐欺にあいそうになったのだ。

 

 

それは、23歳か24歳という体も心もフレッシュな若者時代の暇な日曜日。当時の私はパチスロなんてギャンブルにすっかりハマってしまっており、暇な日はいつもパチンコ屋に入り浸っていた。(あぁ、どうしようもない)

 

朝一からパチンコ屋に入店したが、その日は全然勝てず、お昼過ぎにはパチンコ屋を出ることになってしまった。

 

パチンコ屋から出た瞬間、そこに一台の車が近づいてきた。

私の近くに車を駐車し、窓をあけて声を掛けられた。

 

「お兄さん、お兄さん、今ちょっと大丈夫?」

 

車に乗っていたのは、おそらく60-70歳くらいの優しそうな老夫婦。

パッと見は何も怪しくなかったので、道でも聞かれるのかと思って話を聞くことにした。

 

私「はい、なんでしょうか」

男「ちょっと今困ったことになってしまいまして。」

私「はぁ、どうしました?」

  

やはり道を聞かれるのだろうか。

 

男「実は、今日娘の誕生日(結婚だったかも)パーティに参加する予定だったのですが、場所が遠いもんで、今からだとどうにも間に合わないんですよ」

 

ふむ?

 

男「でね、本当は娘にあげる予定だったプレゼントが余ってしまってね。もしよかったら君にあげようと思って」

 

んん???

 

ここで、女性の方が車のアタッシュケースを開けて、プレゼントと思わしき「金の時計」を私に見せてきた。高そうなケース付。

 

おぉ、見た目は結構高そうだ。こんなん本当に貰っていいのか??

 

私「これを自分が貰っちゃっていいんですか?」

男「いいよ、いいよ。タダであげる。

 

マジか。超ラッキー。  と、この時点では思ってた気がする。パチスロで負けていたから私にとってはかなり嬉しいお話だった。

 

そのまま時計を受け取ろうとしたその時。。

 

男「でも、タダであげる代わりにちょっとお願いがあるんですよ」

私「はぁ、なんでしょうか?」

男「この時計って結構高いもので、30万くらいするんですよ。」

 

おぉ、マジか。そんな高いの貰えるのか。やばいやばい。

 

男「でね、時計はタダでいいんだけど、代わりにお礼って意味でちょっとした飲み代くらい、いただけないかと思いまして。」

 

なるほど、確かにタダで貰うのは申し訳ないな。

 

時計の金額を聞いてしまった私は、その時、飲み代程度ならいいか なんて軽い気持ちになっており、飲み代をいくら渡すべきか悩み始めていた。

 

正直、まだ社会人もなりたてのペーペーなわけで、飲み代なんて二人で5000円くらいかなと考えたりしてた記憶が残っている。

 

とはいえ、30万の時計をもらえるなら、1万以上は渡した方がいいのかなと考えたときに、ふと我に返った。

 

あれ、これってもし時計が1万以上の価値がなかったら、俺が損するのでは?

 

と、この時、完全に老夫婦の気持ちも考えずこんなことを聞いてしまった。

 

私「この時計って本物ですよね? 保証書とかってついてたりします?」

 

完全に自分の事しか考えていない発言である。

今考えても本当に酷い人間だ。

 

でもこれが私自身を救った一言だったかもしれない。

 

男「保証書ありますよ。上野の〇〇ってお店のもので~。純金で~ 」  

 

と、男性がやけに細かく保証書や時計や店に関して詳細を話し始めた。

本当に善意があってモノをあげるのであれば、普通なら、嫌な顔してもおかしくはない。

 

徐々に怪しさが増してきた。

 

偽物だった場合、損をする。

もし時計が本物だとしても、個人的には換金の手間や後ろめたさもついてきそうだったので、私にとってデメリットが大きいと判断した。

 

自分でも笑ってしまうぐらい、本当に自己中な考え方である。

 

ということで、丁重にお断りすることにした。

 

私「でもやっぱり貰うのは本当に申し訳ないので、お断りさせていただきます。

 

あぁ、何様だ自分は。言葉の選択が本当に酷い。キレられてもおかしくない。

 

男「そうですか、それじゃ」

 

と、その老夫婦は意外にもあっさりその場を去ってしまった。

 

 

去った直後にハッと気づく。

 

あれ、もしかしてこれ詐欺だったんじゃね??

俺、今詐欺にあいそうになっていたんじゃないのこれ。

 

気づいた瞬間の気持ちの高揚具合が半端なかったのは、今でも覚えている。アドレナリンが吹き出すような、とにかく物凄いテンションが上がっていた。

 

危なかったという安堵感と、普通は体験できるようなことではないというワクワクドキドキ感。

翌日、会社の同僚に「やばい、俺昨日、詐欺にあうところだった!」と言いまわってたような気がする。

 

 

正直、こんな話は第三者が聞けば、怪しいところだらけで、すぐ詐欺っぽいと気付けるのだろうが、その時は、パチスロで負けているタイミングで、優しそうな老夫婦が時計を無料でくれるというメリットしかないような最初の状況に巻き込まれると、後から出てくる「ちょっとした」デメリットに目が行きにくくなる。

 

今まで、自分は詐欺なんて絶対に合わないし、詐欺にあう人って本当にバカだなあと思っていたが、そうやって自分で体験してみると、実際に引っかかってしまった人の気持ちが分かるようになった。

 

詐欺師は本当に人の心の隙間を見つけて狙ってくるということが良く分かる。100%防げるわけではないが、怪しむべきはやはり、「無料(タダ)」の誘惑。高い確率でデメリットが大きくなる話になるだろう。

 

私にとって、この体験は「無料(タダ)より高いものはない」という考えを確立させてくれた。結果として、被害にも合わずに済み、テンションのあがる体験をさせてもらってという意味でも私の人生の良かった(面白かった)経験の一つになった。

 

あとは、てるみクラブ事件の話もあるが、「安かろう悪かろう」という言葉も信じている。会社の同僚は、ブランドバッグを安く売っている詐欺のネットショップに騙され10万程度の被害にあったらしいし、詐欺じゃなくても品質保証されていなかったりと安いなりの理由がある。

 

 

皆さんも本当に気をつけてほしい。

 

 無料(タダ)より高いものはない!!